2011/03/11 - 10:42

子ども手当継続を求め、緊急会見

 貧困問題などに取り組む有志が3日、3月末に期限が切れる子ども手当の継続を求め記者会見を行った。
 
 今回の緊急会見は、子ども手当のつなぎ法案が廃案になれば貧困家庭に大きな影響があることから、反貧困ネットワークの湯浅誠さんやしんぐるまざーすふぉーらむの赤石千衣子ら8人の呼びかけによって開催されたもの。子ども手当が政争の具になっていろとして、子ども手当の継続を求めた賛同署名と要望書を国会の各党に提出した。
 
 記者会見では、湯浅誠さんが「このまま、子ども手当法案が時間切れで廃案になった場合、4月1日から旧児童手当法が復活するのものの、年少扶養控除は復活はしない」と発言。「中学生以上は、月額16000円の負担増となり、児童手当を受けられる小学生以下の子どもも、月額11000円ほど負担が増す」と特に貧困家庭に大きな影響があることを説明。「ねじれ国会のもと、政局法案になってしまっている。最悪の事態を回避するために、国会の中でまとまっていただきたい」と訴えた。
 またNPO法人全国父子家庭支援連絡会代表理事の片山知行さんは「中学では部活とか結構お金がかかる。友達全員はバスケットシューズを買っていても買えない家庭があり、親に気をつかって、バスケ部をやめる子もいる。子ども手当は,社会全体で子どもを支えるサポートだったので、子ども手当はばらまきだと言っている政党や議員があるが、私は子どもに対する投資だと思う。子どものいない方も考えて欲しい」と話した。
 さらに「なくそう!子どもの貧困」全国ネットワーク共同代表の湯澤直美さんは「日本は、子どもへの取り組みが遅れている。この時期、金銭的な問題で、高校や中学を卒業できない「卒業クライシス」が起きていると危機感を募らせた。
 子ども手当に関する国会への勧告に対する賛同を求めたところ。4日から8日までの5日間に、824名、 106団体から賛同が寄せられたという。
 
発言者(発言順)
湯浅 誠さん(反貧困ネットワーク事務局長)
赤石 千衣子さん(NPO法人しんぐるまざあず・ふぉーらむ理事)
片山 知行さん(NPO法人全国父子家庭支援連絡会代表理事)
湯澤 直美さん(「なくそう!子どもの貧困」全国ネットワーク共同代表)
渡辺 由美子さん(NPO法人キッズドア理事長)
海野 佑介さん(あしなが育英会大学奨学生・遺児と母親の全国大会 副会長)
藤森 新五さん(NPO法人ファザーリング・ジャパン)
 
当事者発言
6名(後半3名の方は、顔は写さず音声も編集時に変えています)

発言
姫井由美子 参議院議員(民主) 
辻元清美 衆院議員(無所属)

■勧告文全文
http://www.zenfushiren.jp/110309_kodomo.pdf
■賛同フォーム 
https://ssl.form-mailer.jp/fms/303b7a74141897

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