2013/03/21 - 21:52

野宿者が人権救済申立て~渋谷区の公園封鎖めぐり

渋谷の野宿者や支援団体は21日、渋谷区が去年6月に区立美竹公園などを予告なしに一斉に封鎖したとして、日弁連に対し、「人権救済申立書」を提出した。提出後、支援団体らは記者会見を開き「野宿者が暮らしている公園を、予告なく封鎖するのは前代未聞」と怒りを表した。
  
今回、人権救済申立を行ったのは、渋谷内の路上で生活している野宿者5人と支援団体2団体。夜間に寝泊りしている人がいるにもかかわらず、渋谷区が去年6月11日、予告なしに、都立未竹公園や渋谷区役所の地下駐車場など3ヶ所を封鎖したとして、人権侵害に当たると申立てた。渋谷区は、更にその1ヶ月半後に、美竹公園に設置されていた野宿者のテント10張や支援団体の炊事道具などを、行政代執行により撤去していた。
 
渋谷区役所の地下駐車場で寝泊まりしている人の支援をしているキリスト教系のボランティア団体「聖公会野宿者支援活動・渋谷」の楡原民佳さんは記者会見で、「閉鎖の予告が全く無かったということは前代未聞。突然の封鎖だった。渋谷区は、駐車場を使用できる状態に戻し、野宿者や支援者と十分に話すべき」と訴えた。また、渋谷区を拠点に野宿者支援をしている「渋谷・野宿者の生存と生活をかちとる自由連合」の黒岩大助さんは、「渋谷の街の再開発が進む中、お金を落とさず、工事の邪魔と見られる貧困者が追い立てられる」と、野宿者排除の背景には、渋谷区の再開発があるとの見方を示した。
 
理学療法士の助手の仕事を解雇された男性は、2010年から野宿するようになり、渋谷区役所の地下駐車場で寝泊りしていたが、去年6月に追い出されてからは、公園のベンチで横になり体を休めているという。「渋谷区はほかの区にホームレスを押しつけて、自分さえよければいいと思っている」と、馴染み深い渋谷区内には、安心できる場が失われている実情を訴えた。
 
日弁連に人権侵害申立てが提出されたこと対し、渋谷区の吉武成寛公園課長は「野宿者が許可を得ずに公園にテントや物を置いていた。整備工事のための封鎖で手順に問題はない」と説明している。今後、日弁連の人権擁護委員会では、渋谷区から聞き取り調査などをし、審議を行う予定だ。
 

 

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