2013/12/04 - 00:28

秘密保護法公聴会「見せかけだけの茶番」怒涛の抗議止まず

参議院国家安全保障特別委員会は4日、さいたま市で秘密保護法案に関する地方公聴会を開いた。民主党、日本維新の会、みんなの党、社民党の野党4党が欠席し、自民党、公明党、共産党が出席した。公述人として出席したのは前陸上自衛隊化学学校長の川上幸則氏、株式会社ラック理事サイバーセキュリティー研究所所長の伊藤寛氏、埼玉弁護士会元副会長の山崎徹氏のわずか3人だった。
 
前陸上自衛隊化学学校長の川上氏は、「化学兵器の防護の研究は、国と国とのギブ・アンド・テイク、特定秘密の保護がなければ相手国はギブしてくれない」と法案に賛成の立場であると話した。サイバーセキュリティー研究所の伊藤氏は、「法案の成立は、遅すぎたのではないか。罰則が10年以下というのは軽すぎる」と主張した。また市民の反対の声が高まっていることに対して、「国民は不安を煽られており、反対しているのではなくて、不安、懸念、よく知りませんということではないか」と話した。
 
埼玉弁護士会の山崎氏は、「民意は秘密保護法に反対している。議会は民意を反映させなければならない。参議院でも強行採決されれば、議会制民主主義の破壊となり、良識の府としての参議院の存在価値もなくなる」と批判した。また、昨夜突然に決まった公聴会については「前触れもなく公聴会を実施して、国民の声を聞いたといえるのかどうか疑問を持っている」と指摘した。
 
公聴会について、メディアに正式に発表されたのが、4日の午後1時すぎだったが、反対する市民らおよそ100人は、開始前に会場前に集まり「公聴会中止!」「見せかけだけの茶番だ」と声を上げた。特別委員会のメンバーが会場に入ろうとすると会場入りを阻止するために、地面に寝転んで抗議した。抗議は公聴会の最中も止まずに続いた。終了後、会場から出てくる特別委員会メンバーに対しては、「採決反対!」と声をぶつけた。 
 

  

 

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