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人権団体が政府に勧告受け入れ要求

投稿者: ourplanet 投稿日時: 月, 09/10/2018 - 08:09

撮影:西中誠一郎
 
国連の人種差別撤廃委員会が4年ぶりの対日審査会合を開き、複数の人権分野で日本政府に改善勧告をしたことを受け、人権団体が報告会を開催。政府へ対し、早急に受け入れを決め、対応するように求めた。
 
報告会を開いたのは、およそ80の人権団体が加盟する「人種差別撤廃NGOネットワーク」。国連人種差別撤廃委員会に対して、日本の人権状況を報告するNGOリポートを提出してきた。同ネットワークのメンバーは、先月16、17日の2日間、ジュネーブで開かれた審査会合も傍聴。従軍慰安婦問題をはじめ、ヘイトスピーチや在日コリアンなどをめぐる人権状況について、人種差別撤廃委が複数の分野で勧告をしたことを受け、反差別国際運動など12団体が、それぞれの専門分野について報告と提言を行なった。
 
差別禁止法と国内人権機関の設置
報告会ではまず、審査会合を傍聴した日本弁護士連合会の北村聡子弁護士が登壇。日本政府は「ヘイトスピーチ解消法」の成立をアピールしたが、人種差別撤廃委は、同法には禁止規定や罰則がないと指摘。人種差別を禁止する包括的な立法措置の必要性を勧告したと報告した。また、2010年、2014年の勧告に続き、政府から独立した人権機関を設置も勧告。日本政府は、1年以内に進捗状況を報告する必要があると述べた。

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在日コリアンの地方参政権の付与
在日コリアンの人権をめぐっては、在日本大韓民国民団の趙學植弁護士が報告。今回、初めて、在日コリアンへ対して地方参政権を付与するよう求める勧告が出たと報告。「社会の平等、公正を実現するために必要で当然のこと。大変嬉しい勧告だ」と語った。

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「慰安婦」問題
「慰安婦」問題については報告したのは、「女たちの戦争と平和資料館」の渡辺美奈さん。同委員会は、2015年の日韓合意をめぐり、被害者中心の解決策になっていないことや、公人が慰安婦問題を矮小化する発言をしていることについて懸念を表明。「慰安婦」問題の恒久的な解決を確保するよう勧告したと解説した。

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外国人技能実習生の人権
「移住者と連帯する全国ネットワーク」の安藤真起子さんは、外国人技能実習生の問題について報告。技能実習生が、長時間労働を強いられたり、最低賃金法が守られていない状況について、人種差別や人権侵害を引きおこす温床となっているとして警戒されていると説明した。

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先住民族
先住民に関する人権状況については、市民外交センターの上村英明さんが報告した。初めて、沖縄の人びとを先住民族であると認めるべきだとする勧告が出されたと説明。またアイヌについては、文化の保護が不十分だとした上で、アイヌの土地や自然資源への権利も保護するよう指摘を受けたと解説した。

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国連の人種差別撤廃委員会 
国連の人種差別撤廃委員会は「人種差別撤廃条約」の履行状況を監視する委員会。同条約は1965年に採択され、現在179の国と地域が加盟している。日本は1995年に加盟した。締約国は、差別撤廃へ向けて、具体的な措置を講ずるよう義務付けられており、委員会によって定期的な審査を受けることになっている。
 
日本は2001年、2010年、2014年と過去3回、審査対象となっており、前回審査では慰安婦問題やヘイトスピーチに関し勧告を受けた。今回は特に、国内人権機関の設置と、技能実習制度について注視。1年以内に、日本政府の改善状況を報告するよう求める「フォローアップ勧告」を出した。
 
人種差別撤廃条約(外務省ページ)
https://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/jinshu/index.html
 



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