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放送法はネット規制!?に重要な訂正

投稿者: ourplanet 投稿日時: 火, 05/04/2010 - 13:05

4月30日に投稿した記事「放送にネット規制!?」に根本的な誤りがあったようです。

誤っていたのは、放送法の定義に関する解釈。

今回の改正案で、
【「放送」とは、公衆によっ直接受信されることを目的とする電気通信の送信】としていることから、省令で指定されれば、インターネットも「放送」とされ、大臣による業務命令もありうると批判していました。

しかし、ある法律の専門家さんより、インターネットは「プロバイダー」が間に入っているために「間接」受信であって、「直接」受信ではないので、今回の枠組みでは「放送」には入らないとご指摘を受けました。私の記事で驚きまくった皆様すみません。

もちろん、上記の解釈が変わったからといって、、海外並みにIPTVが登場すれば、そこに番組を供給するネットコンテンツ会社は「放送」に分類されるので、放送法改正の問題性は変わらないのですが。繰り返しになりますが、今回の改正では、電波監理審議会が「不偏不党」など政治に関して調査する権限が与えられたり、総務大臣が放送停止の業務命令を出せたりと、放送事業者に対する国家の権限が大幅に強化されています。

本来ならば、放送や通信といったメディアは、国家から独立するFCC(米国)やOFCOM(英国)のような独立行政委員会が監督すべきです。ところが、日本の場合、現在の力を保持したい官僚と既得権を握りたいマスメディアの利害が一致し、独立行政委員会の設置はなおざりにし、クロスオーナーシップ規制も先延ばしにして、国家がメディアに直接関与する状態を保持したまま、放送と通信の融合法制だけを先行させてしまう。

ちなみに、隣の韓国や台湾などでも、放送と通信の融合法制は策定されていますが、その際には、独立行政委員会の設置やパブリックアクセスの制度化(市民がテレビやラジオなどの放送番組制作や運営に参加できる制度)も同時に行っています。

本来、メディア政策で重要なのは、様々な人が平等にメディアにアクセスし、コミュニケーションできるかといったこと。多様な担い手による、多様なメディアが流通する必要があります。世界人権宣言19条では、誰もがメディアにアクセスしコミュニケーションをすることを「コミュニケーションの権利」と呼び、「人権」のひとつであると謳っています。

単に、放送と通信を融合させればメディアが豊かになるかといえばそうではなく、寡占や独占が広がれば、メディアの世界は枯れてしまう。その危うさが、日本のメディア政策には潜んでいるのではないでしょうか。