移民難民
2025/09/08 - 16:31

外国人の子ら「入管に行くたびに怖い」訴え〜国会前で不法滞在者ゼロプランに抗議

「NO!NO!排外主義!」
「NO!NO!ゼロプラン!」

ビザのない外国人の強制送還を強化する「不法滞在者ゼロプラン」や排外主義に反対する緊急行動が5日夜、国会議事堂前で行われた。仮放免中の当事者や支援者ら250人が集まり声を上げた。緊急行動を呼びかけたのは、アジア太平洋人権保護ネットワーク(NPHR)をはじめ難民問題などに取り組む9団体。「NO!NO!差別!」「NO!NO!強制送還!」などのシュプレキコールに続き、2時間にわたってリレースピーチが続いた。

父親が一時的に収容を解かれている仮放免の状態にあるというクルド人の中学生は、「(友達に)お父さんが送還された人います。」と同じ境遇の友だちの身に起こった出来事について語り、「その子どもたち、今人生遊ばれています。入管のせいで子どもたちの人生が奪われています。」と声を振り絞った。「毎回入管に行くたびにすごく怖い」と不安を訴え、家族の中で父だけがビザが降りないことを批判した。

また、日本で生まれ育ったものの、自身もビザを持っていない女子高校生は、日本の学校に通い、コツコツ頑張って勉強しても、強制送還がチラつく恐怖を吐露。「日本人の子どもたちは、明日遊びに行こうとか、来月どこかに行かない?とか話すのに、私達は、”明日どうしよう”。来月入管行くけど強制送還されたらどうしようと毎日、考えてしまう」と声を震わせた。

「クルド人難民Mさんを支援する会」事務局の周香織さんは、埼玉県川口市でクルド人への誹謗中傷が相次いでいる現状を報告した。入管法改正案が国会で審議された2023年ごろから、盗撮や虚偽の動画がSNSに投稿され、それをきっかけにヘイトデモが川口市に押し寄せたと説明。今年7月の参院選では「排外主義が“政策”の名で票集めの道具として当事者に襲いかかってきた」と声を震わせた。周さんは、支援者が長い時間をかけて、クルド人が日本で生活する事情を社会に訴えてきたにもかかわらず、「いともあっさりと押し流されてしまった」と語り、「共に生きていくために力を貸してほしい」と呼びかけた。

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