福島第一原発事故
2013/12/16 - 22:16

環境省の取材制限に対し、抗議文を送付しました

東京電力福島第一原子力発電所事故に伴う健康問題に関する諸会合をめぐり、環境省が映像メディアに対する取材制限を設けていることに対し、OurPlanetTVは環境大臣宛てに抗議文を送付しました。

                                 2013年12月16日
 
環境大臣石原伸晃殿
                          特定非営利活動法人OurPlanetTV
                                代表理事 白石 草
 
                  抗 議 文
 
拝啓
貴殿ますますご清祥の段、心よりお喜び申し上げます。
  
 さて、貴省が主催する12月21日開催の「放射線の健康影響に関する専門家意見交換会」及び12月25日に開催の「第2回東京電力福島第一原子力発電所事故に伴う 住民の健康管理のあり方に関する専門家会議」の取材に関し、貴省は、「カメラ撮りは会議の冒頭のみ」と限定しており、フルオープンでの撮影を認めておりません。
 かかる行為は、映像を主体とした報道機関として決して看過できることではなく、強く抗議し、取材制限の撤回を求めます。
 
 そもそも、東京電力福島第一原子力発電所事故をめぐっては、国や福島県による情報隠蔽を行ったことから、国民の間には、今もなお、強い不信感が根付いています。こうした状況を払拭すべく、現在では、原子力規制委員会や福島県民健康管理調査など多くの会議がフルオープンでの取材対応をするなど、情報の公開、透明性の確保に努力しているところと存じます。
 しかしながら、貴省はこうした流れに逆行し、取材制限を設定し、「国民の知る権利」を損ねようとしています。
 
 原発事故に伴う被曝問題や健康に関する事項は、社会的に非常に関心が高い分野であり、もっとも開かれた環境で討議が行われる必要があります。また将来的に、歴史的な検証を必要とする内容が討議される可能性が極めて高いという特徴もあります。
 こうしたことからOurPlanetTVでは、本会議のビデオ取材を強く希望しております。貴省におかれましては、新たな不信感を生むような取材制限を撤回するとともに、国民の信頼回復に資するような情報の公開を促進し、真の意味でのリスクコミュニケーションを実施されるよう強く要望いたします。
                                       敬具
 



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