2010/05/27 - 20:03

映画「ザ・コーブ」上映中止で、ジャーナリストらが声明


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<映画レビュー>

2010年のアカデミー賞を受賞した映画「ザ・コーブ」。和歌山県太地町のイルカ漁をテーマにしたドキュメンタリーだ。映画の主役は、環境活動家・リック・オバリー。オバリーはかつて米国のテレビシリーズ「わんぱくフリッパー」に出演し、イルカと戯れる映像を初めて世界に紹介した人気俳優であり調教師だ。実際、この番組の影響で世界中の水族館がイルカ・ショーをスタートさせたと言われている。

しかしオリバーは、一頭のイルカの死をきっかけに、考え方を180度を転換。イルカを小さな水槽に押し込めることは「犯罪」だと考えるようになり、イルカビジネスやイルカショーをなくすために、世界中の水族館から、イルカを「助け出す」活動家になっている。映画は、そんな彼が、和歌山県太地町のイルカ漁の「実態」を暴こうとするプロセスを描いたものだ。

年間2万頭ほどの捕獲されているというイルカ漁の様子を明らかにしようと、警察や町民、漁民の目を盗み、あの手この手で取材を試みるサスペンスタッチの演出は、はっきりいってかなり面白い。世界中の一流スタッフを集める様子などは、映画「オーシャンズ11」のパロディー的な要素もふんだんに盛り込まれ演出的・技術的にもかなり工夫されている。

しかし、だからこそ抵抗があると話す日本のドキュメンタリー関係者が多いのも事実だ。さらに、隠しカメラを利用していることや撮影を承諾していない町民の姿が登場することから、ドキュメンタリストとしてのモラルなども含め、日本では激しいバッシングも少なくない。

同時に、全面的に撮影をシャットアウトされた者は、カメラをまわしてはならないのか。「ビルマVJ」と挙げるまでもなく、こうした命題を突きつけられるのも確かだ。

イルカの血で赤く染まった「入り江(cove)」の映像を目にしたとき、この映像が多くの人の目で確認され、新しい議論が生まれたことだけでも、意味があるのではないかー。そういう思いがした。

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