東京電力福島第一原発事故後に福島県で行われている「県民健康調査」の検討委員会が5月17日、福島市内で開かれ、甲状腺検査について報告があった。今回、新たに公表されたのは、2024年12月末までの検査6巡目の結果。穿刺細胞診で新たに2人が悪性と診断され14人となった。これにより、甲状腺検査の2次検査の穿刺細胞診で、悪性と診断された人数は353人となった。
2019年までにがん登録を用いて把握された集計外の患者47人をあわせると、事故当時、福島県内に居住していた子どもの甲状腺がんは、術後に良性だった一人を除き、400人となった。また新たに5人が手術を受け、全員乳頭がんと確定した。
検討委員会では、甲状腺検査評価部会の報告が行われたほか、「福県民健康調査」データを学術研究目的のために、第三者提供する制度検証の進捗状況が報告されたが、会議はわずか1時間半で終了した。

資料:https://www.pref.fukushima.lg.jp/sec/21045b/kenkocyosa-kentoiinkai-55.html