裁判提出書類の「差別的表現」指摘〜レイシャルプロファイリング訴訟第6回期日
人種や肌の色などの外見を理由に職務質問が行われたことは違法だとして、海外にルーツを持つ男性3人が国などを相手取り損害賠償を求めている裁判で17日、第6回口頭弁論が東京地裁で行われた。
国側は、原告側が前回提出した職務質問の実態調査について、調査手法に不備があると反論。一方、原告側は、国のレイシャルプロファイリング防止対策は不十分であり、国際標準に則った対策が行われていないと批判した。
さらに原告側は、原告と警察官との職務質問のやりとりを記録した映像の文字起こしが人種差別的だと指摘。原告の話した英語の日本語訳が、交通ルール違反を認めたかのように翻訳されているとして、「意図的に裁判官を欺こうとしており悪質だ」と、証拠提出した東京都を批判した。他にも、原告が乱暴な言葉使いをしているかのように翻訳をしていたり、日本語で発言した部分をカタカナ表記にしていることが人種差別的だとして、裁判所に対し、東京都に翻訳の再提出を促すよう求めた。
期日後の報告集会で、原告代理人の谷口太規弁護士は、「まさにこれが警察のカルチャーを表している」と批判。原告のゼインさんは「あまりに蔓延していて、無意識にやっているのではないかと思う。」と述べると、「そういうことがあの場で出たのはいいこと。裁判官に理解してほしい」と述べた。
次回期日は9月25日。