移民難民
2026/05/19 - 13:26

「いつ強制送還されるか怖い」〜ゼロプランから1年、当事者ら不安抱える日々

在留資格のない外国人の強制送還を強化する「不法滞在者ゼロプラン」の運用開始からまもなく1年となるのを前に、市民団体が18日、衆議院議員会館で院内集会を開き、政策の見直しを訴えた。集会では当事者も発言し、「いつ強制送還されるかわからない」と不安の中で生活している実情を語った。

集会を主催したアジア太平洋人権保護難民ネットワーク(NPHR)代表の杉山聖子さんは、「ゼロプラン開始から1年が経ち、彼らにとっての毎日は、本当に辛いものになっている。彼らがどういう状況にあるのか想像し考え、ともに状況を変えていってほしい」と呼びかけた。同団体は、在留資格のない外国人や入管収容者への相談や支援活動を行っている。

「国民の安全・安心のための不法滞在者ゼロプラン」は昨年5月に法務省が掲げた政策で、2030年末までに不法滞在者の半減を目指す。入国管理や難民審査の厳格化、強制送還の強化などが柱となっている。今年3月に入管庁が公表した資料によると、2025年中に入管職員が帯同して監視し強制的に帰国させた外国人は、前年から約30%増加し、過去最多の318人となった。杉山さんによると、ゼロプラン以降、在留許可を求めて裁判中の難民や、病気で飛行機の搭乗に耐えられないと診断されている外国人でも、強引に強制送還が行われるケースが出ているという。

当事者からは不安の声、相次ぐ

入管施設に収容された経験を持つギニア人の男性は、収容中に、他の被収容者が次々と強制送還されていくのを目の当たりにし、恐怖を感じたという。中には、30年以上日本で生活し、日本語しか話せない子どもを含む家族とともに強制送還されたケースもあったという。男性自身は現在は難民申請中だが、入管が事情を十分に調べないまま、早期に申請が却下される可能性があるとして、「いつ強制送還されるかわからない。怖い。」と不安を語った。

また、2回目の難民申請が却下され、現在、不服申立て中の男性が、音声メッセージを寄せた。男性は、パニック障害やうつ病など複数の病気を抱えており、日本人の妻が生活を支えているという。男性は、2回目の審査が不許可となった際、入国管理局の職員から、「あなたが帰国すれば、妻が幸せになれるでしょう?」と言われたことを明かし、「その言葉が今でも胸に刺さっています」「帰国すれば命の危険がある。いつ入管が家に来て、強制送還されるのか不安だ。助けてほしい」と切実な思いを訴えた。

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