小児甲状腺がん
2026/02/27 - 10:00

東電側・専門家の証人尋問希望せず?〜子ども甲状腺がん裁判

東京電力福島第一原発事故に伴う放射性物質の影響で甲状腺がんになったとして、事故当時、福島県内に住んでいた若者が東京電力に損害賠償を求めた「311子ども甲状腺がん裁判」の第17回口頭弁論が3月4日、東京地方裁判所で開かれた。書面による、原告・被告双方の主張は大詰めとなり、今年12月には証人尋問に入る見通しだ。

提訴から5年目に突入した甲状腺がん裁判。双方の主張はほぼ出揃い、この1年間は、口頭弁論に先立ち、2時間にわたる進行協議が開かれて、争点整理が続けられてきた。その争点整理も概ね終了し、裁判所が今、原告被告の双方に求めているのは、それぞれの主張を200ページ程度にまとめた書面の作成だ。9月9日の期日に提出する求めている。

東電側は「専門家の証人尋問」に反対

原告弁護団によると。裁判所が示したスケジュールでは、6月に原告と被告の双方が、尋問をしたい専門家を提示する「証人申請」が行われる。その後、裁判所が採否を決め、日程の調整がうまくいけば、12月から、専門家の証人尋問が行われるという。裁判所は、第20回口頭弁論の期日を12月2日に決定。午前10時から夕方5時まで、丸一日を確保するよう、双方の弁護団に求めた。

気になるのが、被告・東京電力の態度だ。東京電力は、専門家による証人尋問の実施に後ろ向きで、書面で代替したいと求めているという。科学的な内容なため、口頭では難しいなどと説明しているという。原告側は、なるべく多くの専門家を尋問したいとしている。

意見陳述集を刊行

甲状腺がん裁判を支援している311甲状腺がん子ども支援ネットワークは4日、原発事故15年という節目でもあることから、これまで原告が法廷で読み上げた意見陳述を一冊にまとめた冊子を刊行した。無料で頒布するという。ネットワークによると、意見陳述は、原告が過去に向き合い、何ヶ月もの時間をかけて書き上げたもので、過酷な治療や、病気によって将来の夢を断たれた苦しい胸のうちが記されているという。原告がそれぞれ失ったものは何なのか。ぜひ心を寄せてほしいという。意見陳述集は、WEBサイトから申し込むことができる。

https://www.311support.net/news-260303/

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