旧優生保護法下で行われた強制不妊手術の被害者に対し補償金を支給する「補償法」施行から1年が経過したことを受け、国家賠償請求訴訟の原告らが21日、共同声明を発表した。国に対して、すべての被害者に謝罪と補償を早急に届けるよう求めた。
声明を出したのは、優生保護法被害全国原告団と弁護団、優生保護法問題の全面解決をめざす全国連絡会(優生連)の3団体。 旧法による矯正不妊手術の実施件数は不妊手術が約2万5000件、人工妊娠中絶が約5万9000件と、合わせて8万4000件とされながら、昨年1月から11月までの補償金の認定件数は1560件と、被害者の2%しか認定されていないことを問題視。被害者が高齢であることなどから時間的猶予はなく、「全ての被害者に謝罪と補償が届くまで、あらゆる方法で対応すべき」と訴えた。
弁護団の新里宏二弁護士は会見で、直前の高市早苗総理大臣との面会について報告。すべての被害者に補償が行き届くよう迅速な対応を求める要請書を手渡すと、高市総理は、「皆さんの気持ちを受け止めました」と述べたという。新里弁護士は、「2年目の滑り出しとしては、極めて大事なことが今日、実行できた。」と力を込めた。
全国優生保護法被害原告団・共同代表の飯塚淳子さんは、最高裁判決から1年半以上が経過しても、「まだ苦しみから抜け出せません」と明かし、「とにかく早く、ほかの被害者のみなさんにも名乗り出てもらい、謝罪と補償を受けてほしい」と呼びかけた。
また優生連共同代表の藤井克徳さんは、「確実に被害者がいるにもかかわらず、補償が確実に届いていない状況だ」と危機感を示し、「今までと同じやり方ではだめだと思う」と指摘。2030年1月16日の補償期限まで、残り4年しかないことに触れ、障害者手帳を持つすべての人への案内を行うなど、「みんなで知恵を出し合う必要がある」と述べた。
子ども家庭庁:旧優生保護法補償金等に係る特設ホームページ
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