賃金未払いや長時間労働、パワーハラスメントなど、外国人労働者の過酷な労働実態を国会議員に伝えようと、市民団体が10日、集会を開き、50人近い国会議員が参加した。集会では、技能実習制度や特定技能制度における過酷な労働環境の実態が報告された。
「人権侵害や法違反、当たり前のように」
集会を主催したのは、日本労働組合総連合会や移住連などでつくる実行委員会で、2017年から毎年開催されている。支援に携わる関係者らが登壇し、現場の実情を訴えた。全統一労働組合の副委員長・佐々木史朗さんは、南アジア出身の技能実習生が働いていた製造現場について報告。長時間労働が常態化し、月150時間の残業を強いられたうえ、残業代は時給換算でわずか500円だったと報告した。
さらに、この企業の社長は、受け入れ企業を監督する立場にある監理団体の理事と同一人物だったという。実習生は職場環境に耐えきれずに失踪した。佐々木さんは「現場では人権侵害や労働基準法違反が当たり前のように起きている」と指摘し、「同様のケースが数多くあることを知ってほしい」と訴えた。
「雇用する会社が全然ルール守っていない」
また、「RINK(すべての外国人労働者とその家族の人権を守る関西ネットワーク)」の早崎直美さんは、これまでに特定技能の労働者から、事前の説明と異なる業務内容や、賃金未払い、社会保険料の未納に関する相談などを受けてきたと説明。「外国人を雇用しているところが全然ルールを守っていない。このことを政府にはしっかり考えてもらいたい」と批判した。
参加した国会議員を代表して石橋通宏参議院議員が挨拶し、「現場の状況をしっかり受け止め、対応していきたい」と語った。