2010/04/24 - 11:27

20ヶ国を巡るヒバクシャ証言の旅を描く~エリカ・バニャレロ監督インタビュー

 世界を知るための船旅を続けているピースボートは2008年9月、6カ国から103名のヒバクシャとともに、20カ国を巡る旅に出発した。通称、おりづるプロジェクトと名付た『ヒバクシャ地球一周 証言の航海』は、広島・長崎の被爆者を地球一周の船旅に招待し、世界中に被爆証言と核兵器廃絶の思いを伝え、広げる目的で開催された。

*カタカナで表記する「ヒバクシャ」とは、終戦目前の1945年8月6日と9日にアメリカ軍が投下した原子爆弾による被害者のことをさすが、広島市内で直接被災した人だけでなく、放射能が残る市内に入った人、市外に降った黒い雨にあたった人なども含んだ表現である。

 この船旅に乗船したコスタリカ出身の28歳の若手映像作家・エリカ・バニャレロさんが、100時間に及ぶ記録をもとに、映画『フラッシュ・オブ・ホープ』を完成させた。4月11日、出航間近のピースボート船内で行われた完成記念上映会には、これまでの就航に参加したゲストや各国大使館関係者などが招待され、100人が参加した。
 今回乗船した被爆者の中には、当時2歳だったというような、当時の記憶がない若いヒバクシャも乗船した。もう一人の船旅を記録した映像作家・国本隆史(くにもとたかし)は、被害の記憶がないヒバクシャとして何が語れるのかを模索する被爆者の様子を描いた『ヒバクシャとボクの旅』を完成させている。

 エリカ・バニャレロ監督の来日を記念して、4月14日から28日まで、横浜、山口、長崎、広島、東京、大阪と国内8か所で映画上映と監督のトークイベントが開催される予定。

ピースボート ヒバクシャ地球一周 証言の航海
http://ameblo.jp/hibakushaglobal
ピースボート
http://www.peaceboat.org/index_j.html

 

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