日本政府は21日午前、閣議と国家安全保障会議を開き、防衛装備移転三原則と運用指針を改定し、殺傷能力の武器輸出の解禁を決定した。戦後80年間続いてきた日本の平和主義の大きな方針転換となる。同時刻、首相官邸の前には、100人ほどの市民が駆けつけ、「武器輸出反対!」「勝手に決めるな!」などと抗議の声を上げた。
武器取引反対ネットワーク(NAJAT)代表の杉原浩司さんは、「今ほど武器輸出の禁止が求められている時代はない」とスピーチ。アメリカがイスラエルに最新鋭の武器を輸出し、多くの人命が奪われているとして、「武器輸出禁止原則は必要だ」と訴えた。
武器輸出を解禁〜紛争当事国への輸出も可能に
新たな防衛装備移転三原則では、装備品の輸出を非戦闘目的に限定する「5類型」を撤廃し、非戦闘用途に限定してきた従来の武器輸出の制限を撤廃し、殺傷武器を含む輸出が原則可能となった。また新たな運用指針では、殺傷や破壊能力の有無によって防衛装備品を”武器”と”非武器”に分類。レーダーや防弾チョッキのような”非武器”の輸出先には制約を設けない。
一方、戦闘機やミサイルといった”武器”の輸出は日本との間で防衛装備品・技術移転協定を日本と締結した17カ国国に限定する。また、紛争中の国への輸出は原則、禁じるが、「特段の事情」があれば例外的に認めるとした。輸出の可否は国会審議を経ず、国家安全保障会議が判断しただけで決定でき、国会へは事後報告する。