オリンピック
2015/10/07 - 15:05

五輪エンブレム、誰でも応募可〜経費多額に

2020年東京五輪・パラリンピックのエンブレムを選び直すため、組織委員会に新たに設置された「エンブレム委員会」の第2回会合が6日、都内で開催され、再公募する際の応募概要を公表した。再公募については、18歳以上であれば誰でも参加できるなど、撤回されたエンブレムの選考を大幅に見直したものとなった。
 
今回の再公募では、デザインの経験やデザインコンクールなどの受賞歴は問わず、日本国籍を持つ18歳以上であれば、誰でも応募できる。日本在住の外国籍の人でも応募可能だ。また、10人以内のグループで応募することも可能で、その場合は、代表者一人が上記の条件を満たしていれば、その他のメンバーは18才以下の子どもであっても、参加可能となっている。先生と生徒のグループや親子など、多様なグループが応募できるようになる。
 
委員長の宮田亮平東京芸大学長は、前回の選定過程では、公募要件が厳しく、デザインコンクールなどの受賞歴を持つデザイナーらに限られていたことや選考過程が不透明だったことを批判。エンブレムンのコンセプトも定めず、“スポーツの力” “自己ベスト・一生懸命” “革新性”“日本らしさ・東京らしさ” “世界の平和” “インクルージョン(一体性) ““未来志向” “復興“といった8つのキーワードのみを提示した。「多くの人に愛されるエンブレムにするために、みんなに応募して欲しい」という。
 
ただ、多数の応募が想定されることから、提出のフォーマットや送付方法などについて、まだ決まっていないという。郵送で受付けた場合、作品の受け付けや管理にかかる経費は数百万円かた約1億円にのぼる見通し。一方、インターネットで受け付けた場合も、セキュリティシステムなどを構築するために3000万円〜4500万円かかるという。
 
今後、作品の受け付けなどについて検討し、10月12日頃により詳しい応募要綱を公表。12月7日に応募を締め切り、来年春頃に、新たなエンブレムを決定する予定だ。
 
組織委員会「エンブレム特設サイト」
https://tokyo2020.jp/jp/emblem-selection/
 
オリンピック関連記事
安藤忠雄氏「こんな大きなもの作ったことない」〜新国立設計問題(2015年7月15日)
http://www.ourplanet-tv.org/?q=node/1943
新国立競技場、総工費不明なまま見切り発車(2015年7月7日)
http://www.ourplanet-tv.org/?q=node/1937
「来年1月強制移転」国立隣接アパート住民、計画見直し都に要望(2015年6月22日)
http://www.ourplanet-tv.org/?q=node/1930
国立競技場の取り壊しが本格化(2015年3月5日)
http://www.ourplanet-tv.org?q=node/1893
国立競技場、「解体工事に強く抗議」市民が会見(2014年9月16日)
http://www.ourplanet-tv.org?q=node/1834
「五輪返上」訴え、渋谷で抗議~開催決定から1年(2014年9月7日)
http://www.ourplanet-tv.org?q=node/1828
「追い出さないで」国立競技場の隣接アパート住民が都に要望(2014年8月1日)
http://www.ourplanet-tv.org?q=node/1807
東京五輪の主会場、設計案固まる〜建設費膨らむ恐れ(2014年5月28日)
http://www.ourplanet-tv.org/?q=node/1788
伊東豊雄氏「半額で工事できる」国立競技場の改修案発表(2014年5月26日)
http://www.ourplanet-tv.org/?q=node/1787
東京五輪・開発計画の現場から(2014年2月5日)
http://www.ourplanet-tv.org/?q=node/1725
 

Standing Together, Creating the Future.

OurPlanet-TVは非営利の独立メディアです。視聴者の寄付を原動力に取材活動を展開しています。あなたもスポンサーとして、活動に参加してください。継続的に支援いただける方は会員にご登録ください。

※OurPlanet-TVは認定NPO法人です。寄付・会費は税額控除の対象となります。