東京外かく環状道路のうち、東京都練馬区の大泉ジャンクション(JCT)と東名高速道路を結ぶ約16キロの地下トンネル工事をめぐり、建設ルート周辺の住民らが事業認可処分の取り消しを求めている裁判の第29回口頭弁論が26日、東京地裁で開かれた。
原告側代理人の吉田哲也弁護士は法廷で、今年1月に練馬区で発生したシールドマシンの「大ギヤ」と呼ばれる歯車の損傷事故について、発生から4か月が経過した現在も、原因が明らかにされていないと批判。大ギヤの修理や交換が必要になった場合、地上から掘削すれば、周辺住民の立ち退きや新たな工事が必要となる可能性があり、新たな財産権の侵害につながると指摘した。また、仮に地下から修理を行えたとしても、地上への影響なく資材や機材の運搬できるか、疑問だと指摘した。
吉田弁護士は、「シールドマシンは使用を重ねるほど消耗するにもかかわらず、この事業では損傷時の修理方法が想定されずに工事が進められている」と批判。これらが大深度法や都市計画法などに違反するとして、「ただちに工事を中止すべきだ」と訴えた。
東京外環道のトンネル工事をめぐっては、2020年10月に発生した調布市の住宅街で道路が陥没する事故と、今年1月に練馬区で発生したシールドマシン内部の装置(大ギヤ)損傷により、シールドマシン4機のうち3機が停止して工事が中断している。
原告の岡田光生さんは期日後の報告集会で、稼働中のシールドマシン残り1機が、「まもなく自宅の真下に到達する」と説明。「大げさではなく、殺されるかもしれないと感じることがある」と不安を吐露し、「みんなで工事を監視し、声を上げていく必要がある」と訴えた。