福島第一原発の燃料デブリに触れた水を処理した「ALPS処理水」の海洋放出が始まってから3年となった24日、新宿駅前で、海洋放出の中止を求める市民らが「汚染水を海に捨てるな」など書かれた横断幕やプラカードを持って立ち、抗議の意思を示した。
東京電力によると、「ALPS処理水」の海洋放出はこの3年間で22回行われ、タンクに貯蔵されていた処理水の7%にあたる約17万㎥が放出された。放出された処理水に含まれるトリチウムの総量は、約39兆ベクレルにのぼる。
呼びかけ団体「さよなら原発1000万人アクション実行委員会」の事務局を担う平和フォーラムの橋本麻由さんは、「処理したからといって、安全とはいえない汚れた水を流してしまうことに反対だ」と述べた。
平和フォーラム事務局長の谷雅志さんは、「ALPS処理水の放出は、廃炉の過程の一つだ」としたうえで、「中に入っている危険な物質を取り除くことや、どこかに保管しなくてはならない問題が付きまとう」と指摘。「事故が起きてしまった事実について、私たちは今後、終わりのない処理をずっと見守っていかなければならない」と述べ、「15年経ったから安全なのではなく、むしろこれから、わかっていなかったことがわかってくる」と述べた。
偶然、通りかかり、気になって足を止めた高校生の男性は、参加者から原発問題について説明を聞き、「たとえ経済を優先するためであっても、生命の尊厳を侵すことはあってはならない。原爆を落とされた日本の国民として、原子力に対する考え方を持つということが大切だと思った」と話した。