東京外かく環状道路(東京外環道)のトンネル工事をめぐり、今年1月にシールドマシンの部品が損傷し、練馬区の青梅街道インターチェンジ(IC)付近でシールドマシンの掘削が停止している問題で、共産党の国会議員や都議会議員らが23日、事業主体の国土交通省とNEXCO(高速道路株式会社)に聞き取り調査を行った。
NEXCOによると、損傷が発覚したのは今年1月。練馬区の大泉ジャンクション(JCT)から南へ約5キロ掘り進んだ、青梅街道と交差する地点に差しかかったところで、シールドマシン先端のカッターを回転させる「大ギヤ」と呼ばれる歯車付近で異音が発生した。工事を停止して点検したところ、大ギヤと、大ギヤの動きを滑らかにするベアリング(軸受)の広範囲にわたって、長さ5cmから20cm程度の大小の傷が見つかった。現在はマシンを停止し、調査に当たっているが、損傷した箇所が、シールドマシン内の密封された場所にあるため、調査に難航している。
NEXCOによると、開口部からファイバースコープ(内視鏡)による確認を行っているものの、現時点で原因は特定できていないという。調査にかかる期間もわからないと釈明。補修方法については、「全容を解明した上で検討する」と述べるにとどまった。
東京外環道は、首都圏の混雑緩和などを目的に、都心から半径約15km圏を環状に結ぶ全延長約85kmの道路で、現在、未開通の関越道から東名高速間までの約16km区間について工事が進められている。
マシン4機のうち3機が停止〜残るは杉並区内1箇所
東京外環道のトンネル工事をめぐっては、2020年10月、調布市の住宅街で道路が陥没する事故が発生し、世田谷区の東名ジャンクション(JCT)側から掘り進めていたシールドマシン2機が、現在も、事故現場周辺で停止している。今回のマシントラブルのより、練馬区の大泉ジャンクション(JCT)側から掘進していた2機のうち1機も停止。これにより、シールドマシン4機のうち3機が停止する事態となった。
残る1機は現在、今回の現場付近にあたる杉並区内の掘削をしている。杉並区議会の山田耕平議員は、「地域の方々は、いつ事故が起きるのではないかと大変心配している」と述べ、「原因が特定されていない中で、停止しない根拠は何か」と質した。
これに対しNEXCOは、「現時点で異常は確認されておらず、停止する判断には至っていない」と説明。山田議員は、同様の地盤を同じ技術で掘削している以上、「同様の事象が起こり得るのではないか」と指摘し、「直ちに停止すべきだ」と強く求めた。